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育児について

2021/07/10

最近、育児放棄が増えているということを耳にします。調べてみると、全国の児童相談所の虐待相談処理件数は2013年度には21603件で、統計を取り始めた1990年度の19倍に達しています。
虐待の結果、子どもが死亡する深刻なケースも増えており、2010年に起きた大阪市西区の大阪二児餓死事件は、日本中に衝撃を与えました。また最近では、育児放棄を描いた映画も上映されており、ヤフーの知恵袋では、育児放棄に関する沢山のQ&Aが見られます。
それでは、育児放棄をする原因は何でしょうか。大きな理由として、育児環境の変化、育児からくるストレス、貧困があります。
育児放棄が増加してきた背景には、両親と子どもだけの核家族の増加があります。子育て経験のある祖父母の援助が受けられなかったり、育児について相談できる人もいないという厳しい状況に若い母親たちが置かれやすくなっているのです。乳幼児などの子育ては、会社と違って決まった勤務時間というものが無く、まさに24時間子育てしなければなりません。そうなると、パートナーの協力は必須になりますが、75%の父親が育児に参加していない現状があります。
また、離婚率の上昇という問題もあります。母親が親権者になるのが90%らしく、今まで2人で分けていた仕事、家事、育児を1人で補わなくてはありません。それでは、誘惑の多い現代で友人たちは悠々と遊び、遊ぶ時間を中々作れない若い母親のストレスが溜まっていくのも無理のない話です。また離婚後、80%の父親が養育費を払っていないそうです。

育児放棄が事件となると母親だけが糾弾される社会の論調がありますが、父親の育児への無関心さ、無責任さも同等の責任を負うべきなのです。

しかし、私たちが本来目を向け、手を差し伸べなければならないのは、大人がいないと生きてさえいけない子供たちです。小さな子どもにとって両親の存在は絶対です。虐待をする親でさえ、小さな子どもにとっては頼れる唯一の存在で、「自分が悪い子どもだからおとうさんおかあさんはひどいことをするんだ」と両親を責めることはありません。そんな純粋で美しい心にわたしたち大人は応える義務があります。

法華経では、お釈迦さまは、「この世に生きる全てのものはお釈迦さまの子どもである」と仰られ、私たち子どもたちにお釈迦さまと同じ全てのものを慈しみ、救える慈悲の心を必ず持っていると説かれています。全ての大人が子どもたちに両手から溢れる落ちるぐらいの慈悲の心を持って育児をすれば、育児放棄、児童虐待というものはなくなるはずです。肉体の血の繋がりは無くとも霊山浄土ではみんな等しくお釈迦さまの子どもなのです。我が子だけではなく、近所の子ども、彼女の子ども、総じてはあなたに関わる全ての人々に同じ慈悲の心を持って接すればなりません。お釈迦さまはそのように仰られています。